<?xml version="1.0" encoding="utf-8" standalone="yes"?><rss version="2.0" xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom"><channel><title>Bottles on 思いつきそうで思いつかなくていたときに</title><link>https://blog.fuga.jp/tags/bottles/</link><description>Recent content in Bottles on 思いつきそうで思いつかなくていたときに</description><generator>Hugo -- gohugo.io</generator><language>ja-jp</language><copyright>Copyright(c) 2022-2025 SATO Daisuke. All rights reserved.</copyright><lastBuildDate>Fri, 04 Sep 2026 00:00:00 +0900</lastBuildDate><atom:link href="https://blog.fuga.jp/tags/bottles/index.xml" rel="self" type="application/rss+xml"/><item><title>疑わない場所ほど壊れている（2026/9/4 Linux・OSSトレンド）</title><link>https://blog.fuga.jp/posts/2026-09-04-linux-oss-trend/</link><pubDate>Fri, 04 Sep 2026 00:00:00 +0900</pubDate><guid>https://blog.fuga.jp/posts/2026-09-04-linux-oss-trend/</guid><description>&lt;h2 id="はじめに"&gt;&lt;a href="#%e3%81%af%e3%81%98%e3%82%81%e3%81%ab" class="header-anchor"&gt;&lt;/a&gt;はじめに
&lt;/h2&gt;&lt;p&gt;今日の5本を並べて、共通しているものを探しました。出てきたのは「疑っていない場所」です。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;社内ネットワークの入口に置いた VPN アプライアンス。ワークフローエンジンの認証フィルター。Web フレームワークが組み立ててくれるリクエスト URL。そして、リポジトリを開いた瞬間に走る &lt;code&gt;git status&lt;/code&gt; 。どれも「そこは大丈夫だろう」と一度も点検しないまま通り過ぎている場所です。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;今日はその全部が、順番に壊れました。しかも、こちらの操作を必要としない形で。クリックも、プロンプト入力も、ログインすら要らない。攻撃者が一度リクエストを投げるか、フォルダをひとつ渡すだけで成立してしまいます。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;途中に1本だけ、平和なリリースの話を挟みます。息継ぎに使ってください。&lt;/p&gt;
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&lt;h2 id="1-sonicwall-sma1000--未認証のまま管理コンソールに届く経路"&gt;&lt;a href="#1-sonicwall-sma1000--%e6%9c%aa%e8%aa%8d%e8%a8%bc%e3%81%ae%e3%81%be%e3%81%be%e7%ae%a1%e7%90%86%e3%82%b3%e3%83%b3%e3%82%bd%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%81%ab%e5%b1%8a%e3%81%8f%e7%b5%8c%e8%b7%af" class="header-anchor"&gt;&lt;/a&gt;1. SonicWall SMA1000 — 未認証のまま管理コンソールに届く経路
&lt;/h2&gt;&lt;p&gt;重い話から始めます。企業や公的機関がリモートアクセスの入口として使う SonicWall SMA1000 シリーズに、2件の脆弱性が同時に公開されました。しかも、すでに悪用されています。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;1件目が &lt;a class="link" href="https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-83548" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;CVE-2026-83548&lt;/a&gt; 。NVD の確定値は CVSS v3.1 で &lt;strong&gt;10.0（Critical）&lt;/strong&gt; 、ベクトルは &lt;code&gt;CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H&lt;/code&gt; です。ネットワーク越し・低複雑度・権限不要・ユーザー操作不要が揃い、影響が自システムの外へ及ぶ（&lt;code&gt;S:C&lt;/code&gt;）評価まで付いています。中身はサーバーサイドリクエストフォージェリ（SSRF）で、エンドユーザー向けの SSL-VPN ポータル「WorkPlace」に残っていた転送経路を突くと、本来は分離されているはずの管理コンソール「AMC（Appliance Management Console）」へリクエストが中継されてしまう、というものです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;2件目が &lt;a class="link" href="https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-83549" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;CVE-2026-83549&lt;/a&gt; 、AMC 側の OS コマンドインジェクションです。こちらは CVSS 7.8 で、ベクトルは &lt;code&gt;AV:L/AC:L/PR:L&lt;/code&gt; 。単体では「管理者としてログインできる人が悪さをする」程度の位置づけで、正直それほど怖くありません。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;怖いのは組み合わせです。&lt;a class="link" href="https://www.rapid7.com/blog/post/etr-critical-sonicwall-sma1000-vulnerabilities-cve-2026-83548-cve-2026-83549-exploited-in-the-wild/" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;Rapid7 の解析&lt;/a&gt;はアドバイザリを引いて「SSRF の CVE-2026-83548 を利用することで、攻撃者は事前の認証なしに CVE-2026-83549 を悪用し、任意の OS コマンドを実行しうる」と書いています。1件目で認証の前提を外し、2件目で手を動かす。7.8 が「認証済み前提」でなくなった瞬間に、10.0 と同じ重さになるという構図です。なお「root 権限で」と書いている記事も見かけますが、一次情報で確認できるのは「任意の OS コマンド実行」までなので、ここでは踏み込みません。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;影響を受けるのは SMA 6210 / 7210 / 8200v と CMS で、Rapid7 の整理によれば脆弱なのは 12.4.3-03453 以下と 12.5.0-02835 以下、修正版は 12.4.3-03526 および 12.5.0-02952 です。SMA 100 シリーズやファイアウォール製品は対象外です。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そして日付の話をします。CISA の&lt;a class="link" href="https://www.cisa.gov/known-exploited-vulnerabilities-catalog" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;既知悪用脆弱性（KEV）カタログ&lt;/a&gt;を引くと、両 CVE とも追加日は2026年9月2日、連邦政府機関の対応期限は &lt;strong&gt;2026年9月5日&lt;/strong&gt; 。この記事を書いている翌日です。KEV の期限は通常もっと長く取られるので、3日というのは「いま進行中」という判断が透けて見えます。&lt;a class="link" href="https://www.sonicwall.com/support/notices/product-notice-sma-1000-series-affected-by-multiple-vulnerabilities/kA1VN000001nv6D0AQ" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;SonicWall の製品ノーティス&lt;/a&gt;も、ホットフィックス適用に加えてフォレンジック調査を求め、侵害の痕跡が見つかった場合はハードウェアの再イメージング（仮想アプライアンスなら再デプロイ）、全ユーザー・管理者のパスワード変更、TOTP トークンのリセットまで指示しています。「パッチを当てて終わり」ではない、という前提で動く必要があります。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="2-kestra-oss--endswith-一語で-cvss-100"&gt;&lt;a href="#2-kestra-oss--endswith-%e4%b8%80%e8%aa%9e%e3%81%a7-cvss-100" class="header-anchor"&gt;&lt;/a&gt;2. Kestra OSS — &lt;code&gt;endsWith&lt;/code&gt; 一語で CVSS 10.0
&lt;/h2&gt;&lt;p&gt;次はワークフローエンジンの Kestra です。こちらは「コードの一行がそのまま満点の脆弱性になる」という、教材のような事例でした。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a class="link" href="https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-49869" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;CVE-2026-49869&lt;/a&gt; の NVD 確定値は CVSS v3.1 で 10.0、ベクトルは &lt;code&gt;CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H&lt;/code&gt; 。原因の説明が身も蓋もなくて、&lt;a class="link" href="https://vulnerability.circl.lu/vuln/CVE-2026-49869" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;脆弱性データベースに記載された原文&lt;/a&gt;はこう書いています。「Kestra OSS の AuthenticationFilter は、公開設定エンドポイントを Basic 認証から除外するために &lt;code&gt;request.getPath().endsWith(&amp;quot;/configs&amp;quot;)&lt;/code&gt; を使っている。このチェックが完全一致ではなく末尾一致であるため、最後のセグメントが configs である API パスはすべて認証を完全にバイパスできる」。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;設定用のエンドポイントだけ認証を免除したかった。そこまでは分かります。ただ判定を「末尾が &lt;code&gt;/configs&lt;/code&gt; かどうか」にしてしまったため、&lt;code&gt;/api/v1/{tenant}/flows/{namespace}/configs&lt;/code&gt; のような、末尾さえ合っていれば何でも通るようになりました。テナント名もネームスペースも攻撃者が自由に決められるので、バイパス経路は事実上無限に作れます。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ワークフローエンジンでこれが起きるのが最悪です。Kestra はスクリプト実行系のプラグインを標準で備えているので、認証を抜けた先にあるのは「任意のワークフローを作って、実行する」機能そのもの。認証バイパスがそのままリモートコード実行になります。影響バージョンは 1.0.45 未満、および 1.1.0 以上 1.3.21 未満で、修正版は 1.0.45 と 1.3.21 です。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;実際の被害も観測されています。&lt;a class="link" href="https://www.microsoft.com/en-us/security/blog/2026/08/26/when-ai-infrastructure-becomes-target-securing-gateways-control-points/" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;Microsoft のセキュリティブログ&lt;/a&gt;は、未認証の攻撃者がログイン機構を迂回して悪意あるワークフローを定義し、Kestra ワーカーからシェルセッションを起こし、マウントされていた Docker ソケット経由でコンテナのメタデータへ触り、最終的に「RandomX の MSR チューニング付きで XMRig v6.26.0 を Monero のマイニングプールへ向けて起動した」ところまで記録しています。データパイプラインのハブが、そのまま他人のマイニング基盤として使われたわけです。CISA も KEV に追加していて、こちらの対応期限も9月5日です。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「一行の修正で塞がる」ことと「一行のミスで開く」ことは、当然ながら同じことなのですよね。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="3-bottles-671--壊して2日で直す"&gt;&lt;a href="#3-bottles-671--%e5%a3%8a%e3%81%97%e3%81%a62%e6%97%a5%e3%81%a7%e7%9b%b4%e3%81%99" class="header-anchor"&gt;&lt;/a&gt;3. Bottles 67.1 — 壊して、2日で直す
&lt;/h2&gt;&lt;p&gt;ここで一息。Linux 上で Windows アプリを管理する Bottles が、&lt;a class="link" href="https://github.com/bottlesdevs/Bottles/releases/tag/67.1" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;バージョン 67.1 をリリースしました&lt;/a&gt;。公式のリリースノートは実にあっさりしていて、「UMU ランタイムと cpak のナビゲーションを修復」の一行だけです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;これは前バージョンの後始末です。&lt;a class="link" href="https://github.com/bottlesdevs/Bottles/releases/tag/67.0" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;67.0 は2026年8月31日のリリース&lt;/a&gt;で、ProtoSoda 向けの Adaptive Launch 有効化やライブラリ操作の改善が入っていたのですが、同時に追加されたサンドボックスが UMU の起動を壊してしまいました。それを2日で修正したのが 67.1、という流れになります。「壊してすぐ直す」が回っているのは、健全な兆候だと思います。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;性能面の目玉は 67.0 から続く Adaptive Launch です。&lt;a class="link" href="https://linuxiac.com/bottles-67-1-improves-windows-app-startup-performance-on-linux/" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;Linuxiac の解説&lt;/a&gt;によれば、この機能は「プログラムが起動のあいだに何を必要とするかを記憶し、Wine が要求する前にそれらのファイルを準備しておく」もの。効果の数字も同記事にあります。「プロジェクトのリリース計測によると、コールドスタート時間の中央値が 3.38% 改善し、メジャーページフォルトの中央値は 16 から 1 に減少した」。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;この2つの数字、並べると印象が食い違います。ページフォルト 94% 減はいかにも効いていそうなのに、体感に近いコールドスタート時間は 3.38% 短縮。どちらも同じ計測の話です。なお、これらの数値は GitHub のリリースノートには載っておらず、Linuxiac がプロジェクト側の計測として紹介している形なので、その前提で受け取るのがよさそうです。実際の効果はアプリと搭載ハードウェアに左右される、という但し書きも同記事に付いています。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;同記事は他にも、サンドボックス化された UMU ゲームが既定でネットワークなしに起動するようになったこと、UMU 初回起動時に Steam Runtime 4 を自動ダウンロードできるようになったこと、そして 64bit Windows の OpenXR アプリを「SteamVR を必要とせずに」WiVRn や Monado といった Linux 側の OpenXR ランタイムへ直接つなげられるようになったことを挙げています。VR 周りは「Steam が要らなくなった」ではなく「SteamVR を経由しなくてよくなった」なので、そこは区別しておきます。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="4-starlettebadhost-たった1文字で認証をすり抜ける"&gt;&lt;a href="#4-starlettebadhost-%e3%81%9f%e3%81%a3%e3%81%9f1%e6%96%87%e5%ad%97%e3%81%a7%e8%aa%8d%e8%a8%bc%e3%82%92%e3%81%99%e3%82%8a%e6%8a%9c%e3%81%91%e3%82%8b" class="header-anchor"&gt;&lt;/a&gt;4. Starlette「BadHost」— たった1文字で認証をすり抜ける
&lt;/h2&gt;&lt;p&gt;平和な話はここまでです。4本目は Python の非同期 Web フレームワーク Starlette、つまり FastAPI の土台にある層の話になります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a class="link" href="https://github.com/advisories/GHSA-86qp-5c8j-p5mr" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;GitHub Security Advisory GHSA-86qp-5c8j-p5mr&lt;/a&gt; は、この問題（&lt;a class="link" href="https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-48710" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;CVE-2026-48710&lt;/a&gt; 、通称 BadHost）を「Host ヘッダーの検証欠如により &lt;code&gt;request.url.path&lt;/code&gt; が汚染され、パスベースのセキュリティチェックがバイパスされる」と要約しています。深刻度は Moderate、CVSS は 6.5。脆弱なのは 1.0.0 以下で、修正版は 1.0.1 です。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;仕組みは拍子抜けするほど単純です。Starlette はリクエスト URL を組み立てるとき、&lt;code&gt;Host:&lt;/code&gt; ヘッダーの値を検証せずに使います。そこで攻撃者が &lt;code&gt;Host: api.example.com/health?x=&lt;/code&gt; のように、ホスト名の後ろに1文字余計なものを足したうえで &lt;code&gt;/admin&lt;/code&gt; にリクエストを送ると、再構成された URL は &lt;code&gt;https://api.example.com/health?x=/admin&lt;/code&gt; になり、&lt;code&gt;request.url.path&lt;/code&gt; は &lt;code&gt;/health&lt;/code&gt; を返します。認証ミドルウェアが「&lt;code&gt;/health&lt;/code&gt; は認証不要」というホワイトリストで判定していれば、そこを素通り。一方、実際にリクエストを配送する ASGI ルーターは生のパス、つまり &lt;code&gt;/admin&lt;/code&gt; を見ます。チェックする側と配送する側が別の値を見ている、という食い違いが本質です。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;CVSS 6.5 は控えめに見えます。ただ、Starlette は FastAPI をはじめ、LLM 推論サーバーやエージェント基盤、MCP サーバーの実装まで広く土台に使われている層です。公式の開示サイト &lt;a class="link" href="https://badhost.org/" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;badhost.org&lt;/a&gt; は、MCP の仕様が OAuth のディスカバリーエンドポイントを認証なしで公開するよう定めていることに触れ、攻撃者にとって信頼できる悪用経路になると指摘しています。認証不要パスが仕様として保証されている場所に、認証不要パスを詐称できる欠陥が重なるわけです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;CISA の判断もスコアより実害を見ています。KEV カタログでは9月2日に追加され、対応期限は9月16日。同じ日に AI ゲートウェイの LiteLLM（CVE-2026-59822）も同じ期限で並んでいます。ここは Kestra や SonicWall の9月5日とは別枠なので、混同しないよう注意してください。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;対応は &lt;code&gt;starlette&lt;/code&gt; を 1.0.1 以上へ上げること。加えて、パスで認証可否を判断するミドルウェアを自作している場合は、参照先を &lt;code&gt;request.url.path&lt;/code&gt; から生パスの &lt;code&gt;request.scope[&amp;quot;path&amp;quot;]&lt;/code&gt; に変えておくのが確実です。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="5-gitspawn--フォルダを開いた瞬間にエージェントが撃つ"&gt;&lt;a href="#5-gitspawn--%e3%83%95%e3%82%a9%e3%83%ab%e3%83%80%e3%82%92%e9%96%8b%e3%81%84%e3%81%9f%e7%9e%ac%e9%96%93%e3%81%ab%e3%82%a8%e3%83%bc%e3%82%b8%e3%82%a7%e3%83%b3%e3%83%88%e3%81%8c%e6%92%83%e3%81%a4" class="header-anchor"&gt;&lt;/a&gt;5. GitSpawn — フォルダを開いた瞬間に、エージェントが撃つ
&lt;/h2&gt;&lt;p&gt;最後は、この記事を読んでいる人ほど当事者になりやすい話です。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;Manifold Security が公開した &lt;a class="link" href="https://www.manifold.security/blog/ai-coding-agents-git-hijack" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;GitSpawn&lt;/a&gt; は、悪意ある &lt;code&gt;.git/config&lt;/code&gt; を仕込んだリポジトリを AI コーディングエージェントで開くだけで、任意のコマンドが実行されてしまう脆弱性クラスです。使われるのは Git の &lt;code&gt;core.fsmonitor&lt;/code&gt; 、大規模リポジトリ向けにヘルパープログラムを指定できる性能最適化の設定で、Git はこの値をリポジトリ自身の &lt;code&gt;.git/config&lt;/code&gt; から読みます。つまり、リポジトリのほうが「このコマンドを実行してね」と指定できてしまう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そこに、エージェント側の親切さが噛み合います。Manifold の表現を借りると「Claude Code でフォルダを開くと、あなたが何かを打ち込む前に &lt;code&gt;git status&lt;/code&gt; が走る。ワークスペースの信頼確認プロンプトより前に」。文脈を把握するための先回りが、そのまま発火装置になります。同社は Grok Build が最初のキー入力時に、Qwen Code が認証完了前に、Hermes Agent が最初のメッセージ送信時に、goose が &lt;code&gt;goose review&lt;/code&gt; の実行時に発火することを確認しています。プロンプトの内容は関係ありません。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;救いは配送経路です。Manifold は「敵対的な URL をクローンしても何も起きないし、fetch や pull でも起きない」と明記しています。&lt;code&gt;git clone&lt;/code&gt; ではローカルの &lt;code&gt;.git/config&lt;/code&gt; が生成し直されるためです。危ないのは「クローンではなくディレクトリごと移動してくる」経路、つまり ZIP アーカイブ、USB メモリ、共有ドライブ、同期フォルダです。コードレビューを頼まれてフォルダを受け取る、有償テンプレートを展開する——そういう日常の動線が該当します。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;修正状況は製品によってまちまちです。Claude Code は &lt;code&gt;core.fsmonitor&lt;/code&gt; 経由の問題を 2.1.196 で修正済みですが、別コードパス（&lt;code&gt;/ultrareview&lt;/code&gt;）については 2.1.252 時点でも未修正だと報告されています。GitHub Copilot CLI は &lt;a class="link" href="https://github.com/advisories/GHSA-9ccr-r5hg-74gf" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;GHSA-9ccr-r5hg-74gf&lt;/a&gt;（CVE-2026-45033、CVSS v4.0 で 8.5）として 1.0.43 で修正、goose は &lt;a class="link" href="https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-72718" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;CVE-2026-72718&lt;/a&gt;（CVSS v4.0 で 7.0）として 1.44.0 で修正されています。一方、公開時点で未修正のまま残っているのが Qwen Code・Grok Build・Claude Code の当該パス・Hermes Agent の4件。Hermes Agent については「5つのチャネルで6回連絡したが、非公開のアドバイザリはトリアージすらされなかった」と Manifold は書いており、最終的に CVE-2026-71963 を採番したうえで公表に踏み切っています。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;いま個人でできる対策は3つです。ZIP や共有ドライブで受け取ったリポジトリは、エージェントで開く前に &lt;code&gt;.git/config&lt;/code&gt; を目で見る。信頼できない配布物は、可能なら自分で &lt;code&gt;git clone&lt;/code&gt; し直す。そして使っているエージェントを最新版に上げる。ベンダー向けには、Manifold が「コンテキスト収集で走らせる git 呼び出しの設定を無害化する。たとえば &lt;code&gt;git -c core.fsmonitor=false status&lt;/code&gt; のように」と推奨しています。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="まとめ"&gt;&lt;a href="#%e3%81%be%e3%81%a8%e3%82%81" class="header-anchor"&gt;&lt;/a&gt;まとめ
&lt;/h2&gt;&lt;p&gt;5本を振り返ると、壊れた場所はどれも「わざわざ疑う理由がなかった場所」でした。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;VPN アプライアンスの内部経路は分離されている前提でした。認証フィルターは通っている前提でした。フレームワークが組み立てた URL は正しい前提でした。エージェントが走らせる &lt;code&gt;git status&lt;/code&gt; は、ただの情報収集の前提でした。前提はどれも合理的で、疑わなかったことを責める気にはなりません。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;それでも今日の5本は、共通してひとつのことを言っています。「誰も見ていない前提」は、時間が経つと勝手に腐る。SonicWall は同じ製品で似たパターンを繰り返し、Claude Code は一度直した挙動が別のパスで再発しました。一度点検した場所も、実装が入れ替われば前提ごと入れ替わります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;さしあたって今日やる価値があるのは、たぶん2つです。KEV の期限が明日に迫っている SMA1000 と Kestra を使っているなら、今すぐバージョンを確認すること。そして次に誰かから ZIP でリポジトリを受け取ったとき、エージェントに渡す前に &lt;code&gt;.git/config&lt;/code&gt; をのぞく癖をつけること。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;あなたの環境で「そこは大丈夫」と思って一度も開いていない設定ファイルは、どれでしょうか。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="参考リンク"&gt;&lt;a href="#%e5%8f%82%e8%80%83%e3%83%aa%e3%83%b3%e3%82%af" class="header-anchor"&gt;&lt;/a&gt;参考リンク
&lt;/h2&gt;&lt;ul&gt;
&lt;li&gt;&lt;a class="link" href="https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-83548" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;CVE-2026-83548 — NVD&lt;/a&gt; / &lt;a class="link" href="https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-83549" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;CVE-2026-83549 — NVD&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a class="link" href="https://www.rapid7.com/blog/post/etr-critical-sonicwall-sma1000-vulnerabilities-cve-2026-83548-cve-2026-83549-exploited-in-the-wild/" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;Rapid7 — SonicWall SMA1000 の脆弱性解析&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a class="link" href="https://www.cisa.gov/known-exploited-vulnerabilities-catalog" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;CISA — Known Exploited Vulnerabilities Catalog&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a class="link" href="https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-49869" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;CVE-2026-49869 — NVD&lt;/a&gt; / &lt;a class="link" href="https://www.microsoft.com/en-us/security/blog/2026/08/26/when-ai-infrastructure-becomes-target-securing-gateways-control-points/" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;Microsoft Security Blog — When AI infrastructure becomes the target&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a class="link" href="https://github.com/bottlesdevs/Bottles/releases/tag/67.1" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;Bottles 67.1 リリースノート&lt;/a&gt; / &lt;a class="link" href="https://linuxiac.com/bottles-67-1-improves-windows-app-startup-performance-on-linux/" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;Linuxiac の解説記事&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a class="link" href="https://github.com/advisories/GHSA-86qp-5c8j-p5mr" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;GHSA-86qp-5c8j-p5mr — Starlette&lt;/a&gt; / &lt;a class="link" href="https://badhost.org/" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;badhost.org&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a class="link" href="https://www.manifold.security/blog/ai-coding-agents-git-hijack" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;Manifold Security — GitSpawn&lt;/a&gt; / &lt;a class="link" href="https://github.com/advisories/GHSA-9ccr-r5hg-74gf" target="_blank" rel="noopener"
 &gt;GHSA-9ccr-r5hg-74gf — GitHub Copilot CLI&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
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